理想の一日のつくりかた

ライフハック

鼻くそをほじりながら人生をより良いものにしたいと何となく思ったとき、最も手軽なのは時間の使い方を見直すことだろう。

とはいえ、人は怠惰故どうしてもだらだらとどうしようもない想像で時間を浪費してしまいがちだ。急にこの世のすべてのパンが空を飛び始めたらとか。あとはスマホでしょうもない動画を眺めてる時間も無駄かもしれない。そういった無駄からふいに有意義な発見があったりするので、一概にすべてを切り捨てるのは好かないが、今回の趣旨から外れるのでおいておく。

やみくもに時間の使い方を見直すといってみても仕方ないので調べてみると、いくつか参考になりそうな考え方があったので紹介したい。

クロノタイプ

クロノタイプというのは、簡単に言うと「生まれ持った体内時計の傾向」のことだ。これは一人ひとりの「睡眠・覚醒リズム」に影響を与える遺伝的な要因で、朝型・夜型などといった傾向がある。このリズムによって、ある人がいつ最も集中しやすいか、いつ眠くなるか、いつ食欲が湧くかといったことが左右される。ただ、これを調べると一番上に某メンタリストが出てくるので、参考にするかは各々で判断してほしい。

クロノタイプは大きく分けて4つに分類されることが多い:

  1. 朝型(モーニングタイプ)
    これがいわゆる「早起きは三文の徳」タイプだ。朝早く目が覚め、午前中が最も活動的で生産的になる。夜は早めに眠くなる。昔の農作業の生活スタイルに合っているタイプだ。
  2. 夜型(イブニングタイプ)
    こちらは夜になるほどエネルギーが湧いてくるタイプ。夜更かしをしても問題なく、深夜にクリエイティブな活動をすることが得意だ。ただし、朝早く起きるのは苦手だ。
  3. 中間型(バイフェーズタイプ)
    このタイプは朝型と夜型の中間に位置する。特に朝早くも夜遅くもなく、比較的どの時間帯でも活動できる。多くの人がこのタイプに属している。
  4. 変動型(多相型)
    少数派で、一定のリズムがなく、日によって活動のピーク時間が変わるタイプだ。これには遺伝的な要因もあるが、職業や生活環境によっても影響を受ける。

これらをクマだのライオンだのと、動物にあてはめて紹介するのが一般的なようだ。

クロノタイプは個人の遺伝に基づくもので、完全には変えられないが、生活習慣や光の取り入れ方を工夫することで、ある程度調整することはできる。たとえば、夜型の人がどうしても朝型の生活に合わせる必要がある場合、徐々に寝る時間を早めたり、朝の光を積極的に浴びるようにすることで、多少は朝型に近づけることができる。

クロノタイプの理解は、睡眠の質の向上や日常の生産性向上に役立つことがある。例えば、最も集中できる時間帯を見極め、その時間に重要な仕事を集中して行うといった具合だ。自分のクロノタイプを知ることで、生活のリズムをより自分に合った形で調整できるようになる。

私はというと、夜型で、朝はめっぽう弱い。始業が9時で在宅なので助かっているが、出勤する必要のある日は地獄だ。この地獄をなくす方法は調べても出てこなかった。残念。

タイムトラッキング

初に、自分が一日をどう過ごしているかを正確に把握することが重要だ。タイムトラッキングを行うことで、どの活動にどれだけの時間を使っているかが見えてくる。以下の方法で実践できる:

  • 一日の各時間帯にどのような活動を行っているかを15分単位で記録する。
  • 数日間これを続け、どの時間帯が無駄になっているか、または改善の余地があるかを分析する。

私も実際にやってみたが、ネットサーフィンをしている時間のなんと多いこと……

パレートの法則(80/20ルール)

パレートの法則では、成果の80%は努力の20%から生まれるとされている。自分の活動を振り返り、どの20%の活動が最も成果を上げているかを見極めることが大切だ。そして、その重要な20%に時間とエネルギーを集中させることを目指す。

  • 自分の目標に直結する活動をリストアップし、それに多くの時間を割く。
  • 逆に、無駄な時間やあまり成果に結びつかない活動を減らす努力をする。

マラソンランナーのキプチョゲという超人がいるが、彼はこの法則を利用し、練習時間の80%をスローなジョギング、残りを負荷の高いワークアウトとしているらしい。あらゆることに応用の効きそうな考え方だ。

ポモドーロ・テクニック

このメソッドは集中力を維持しつつ、定期的な休憩を取り入れる方法だ。以下のように進める:

  • 25分間の作業を1セッションとして行い、その後5分間の休憩を取る。これを「ポモドーロ」と呼ぶ。
  • 4つのポモドーロを完了した後、長めの休憩(15~30分)を取る。
  • これを繰り返すことで、集中力を保ちながら効率的に作業を進めることができる。

人間の集中力の限界は30分程度だとどこかで読んだので、理にかなった考え方だろうと思う。ただ実際にやってみると、30分とは意外と短く、休憩が来るたびに集中を切らされるので、人によっては不快に感じるかもしれない。ポモドーロ時間を調節すると良い。

MIT(Most Important Tasks)リスト

一日の始まりに、その日最も重要な3つのタスク(MIT)をリストアップする方法だ。この3つのタスクは、その日が終わるまでに必ず達成したい目標であるべきだ。

  • 朝一番にこれらのタスクに取り組み、最も集中力が高い時間帯に処理する。
  • 他のタスクは、これらのMITが完了した後に取り組む。

今日やらなくてはと思うことがあっても、なんとなく他のことをしてしまい、明日に後回し。なんて経験はきっと誰にでもあると思う。最初に優先順位を決めてしまえばよいじゃないかということだが、それができたらだれも苦労しない。

時間ブロッキング

一日の時間をブロック単位で区切り、それぞれのブロックに特定のタスクや活動を割り当てる方法だ。これにより、時間の無駄遣いを防ぎ、集中力を維持しやすくなる。

  • 例えば、午前中をクリエイティブな仕事に、午後をミーティングに、夕方を個人の時間に充てる、といった具合だ。
  • 予定外の作業が入ってきたら、あらかじめ設定したブロックの中で処理するように工夫する。

完璧に時間通りにすべてを進めるのは難しいこともある。予期しないことが起こる可能性も考慮して、ある程度の柔軟性を持たせることが大切だ。たとえば、「バッファタイム」を設けておくと、計画外のタスクや移動時間などに対応しやすくなる。


これらのメソッドを試してみて、自分に合った方法を見つけることが鍵だ。徐々に改善していけば、時間の使い方がより効果的になり、日々の充実感も増してくるだろう。

おわりに

仕事と家事で忙殺されそうでも、意外と使える時間はあるものだ。まあ時間があっても体力がなければどうしようもないのだけれど。

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